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西の魔女が死んだ  梨木香歩作品集

ここ10年で一番好きな作家。
表題作は以前から持っていたのですが、描き下ろしを収録…って。
とりあえず、図書館で借りてみる。
表題作以外の3篇は この度初めて読む作品。

「ブラッキーの話」
ママと黒い影の話。
夏のこの時期に読むにはふさわしかったかも。
「この世のものではない」おごそかな「ぞくぞく」
そんな感性を忘れずにいたいと思う。

「冬の午後」
英国人の祖母のことばをデリケートに扱う姿勢を孫のまいの視点で描いた作品。
その中から、心に残ったテキスト。

ことばとの間に緊張感があり(中略)惰性でことばを流してしまうことをせず、
いつも正確を期していた。

「傷つくのは仕方がないです。まいはそういう『質』(たち)なのだから
そのことは諦めないと仕方がないです。」

『こんなことは私の致命傷にはならない。』

「かまどに小枝を」 書き下ろし
加齢を実感している祖母の視点のお話。
自然と共に丁寧に暮らしている描写と心からの祈り。

表題作は、最初に映画をレンタルし観て気に入り、
原作を読んでみると素直に入ってきたのが、この作家との出会い。
別にベスト4(微妙な数字)の作品については、また機会を改めて。

読書記録。2017年8月11日。




by j_innocence | 2017-08-24 07:20 | | Comments(0)
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