7月後半に同志たちと訪れた「青池保子展」 予習に読んでいなかった「アルカサルー王城ー」を図書館で2巻まで読んでいた。 その時に、図書館の順番が待ちきれずに全巻大人買いした。 14世紀、スペインのカスティリア王国の王ドン・ペドロ1世の一生を描いたマンガ。 肉付けされた個々のキャラクターと共に、細密に描かれた画面から伝わる熱気に抗えなくなった。 史実を元に、作者の創作も交えての時系列で進められる大河物語。 (雑誌の休刊で、13年空いた最後だけは時系列ではありません…) 主人公ドン・ペドロと愛妾(後に王妃)マリア・デ・パデリアの紆余曲折はあっても普遍とも言える関係性。 少年、少女時代から身近で生活していた信頼感が互いにあるからだろう。 (この少年、少女時代のエピソードが少ないので、色々想像できるのも…笑) 父王に疎まれて育った世子で、王子から王となるドン・ペドロと 父王の身近で可愛がられた庶子の長子であるエンリケの関係が 早すぎる父王の死と共に逆転し、ドン・ペドロは度重なる苦難を乗り越え、王としての手腕を発揮していく。 この兄弟の少年期とそれ以降ので立場や、それに伴い性格が逆転していく様は運命や本来の性格の力を感じる。 義兄エンリケの権力への諦めない行動は、血が繋がっているが故に執念深く、どんどん彼を卑屈に感じた。 残酷王だと評されたドン・ペドロの残虐な行動は、大体がエンリケが原因であった。 王の人生と並行に描かれた兄弟の諍いも、この物語の軸だと思った。 王の器という意味ではドン・ペドロの方が上手(うわて)という感じたが、中世のパワーゲームは最終的には……。(ずるい方が勝つんやね…) (最終巻を読むまでは、敢えて史実を調べることは控えた) 見た目が一番好ましかったエンリケの双子の弟のファドリケの性格、感情の変化の表現は上手いと感じ、彼自身をより好ましく感じた。でも退場が早くて残念…。 作者の絵柄の最高の時だと思われる、物語もギュッと詰まった1巻、2巻は何度眺めても楽しめる。
by j_innocence
| 2023-09-18 23:00
| マンガ
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