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モスクワの伯爵 エイモア・トールズ


✖で、相互さんがポストしていた本
アンソロ2と2024まとめ本を編集していたこともあり(言い訳)
1か月超かかって読了。

*すこしネタバレあります。

革命後、モスクワのホテル・メトロポールに無期限の軟禁刑を受けることになったロストフ伯爵。
ホテル内での1922年から1954年まで、32歳から64歳までの彼の出会いや行動を描いた物語。

ロシア革命後の貴族がどうなったのか、ということに興味があり読み始めたところ…
4年住んだスイートルームから屋根裏の小部屋へ。
軟禁とはいえ、ホテル内はこれまでと同じように行動し
伯爵自身の心も持ち様や周囲の人々との関わりが、
はじめはファンタジーのように感じたが、
途中差し挟まれる注釈が興味深く
革命後の元貴族を雇った音楽家の運命、
伯爵の親友の詩人が受ける言論統制などから
じわじわと革命後の空気が伝わってきて胸にせまってきた。

一旦は自らの人生に結末をつけようとするが
それでも、現状を受け入れ、自分自身を失わず行動していく伯爵。
貴族としての教養や経験や態度…。
年齢や国や立場を超えた出会いに真摯に向き合い、
それが結果として柔軟に人生を切り開いていくことになる。

もうひと息という時に紹介してくださった方が
ラスト楽しみに…とお声がけくださって。

先を想像しながら読み進めていましたが、
最後の最後は予想外…
でも、そうなのか、伯爵ならそうするのか、と思う結末でした。

伯爵も含めて幾人か、この人はどうなったのだろう…どうなっていくのだろうと、考えてしまう。
私は想像の余白のある、このタイプの物語には惹かれるみたいです。

改めて、読み直したい1冊となりました。
ポストしてくださってありがとうございます。
出会いに感謝…!

ハードカバーは絶版ですが…来年、文庫が出るようです。

最初は図書館で借り、
2部を読み終わった頃には、この本を手元に置きたくなり
手が出せそうな価格を密林で見つけ、ポイントも利用して中古本を定価程度で手に入れました。
延長するものの読み終わらなかったので、結果オーライ。
装幀も美しくて、すぐにかもめがグラシンペーパーでカバーを付けてくれました。


by j_innocence | 2025-12-14 21:30 | | Comments(0)
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